不明のものがたり

なんでもあり

取り急ぎの感想

ディズニーの映画でも知られるノートルダムの鐘
見てきました、
劇団四季の舞台です。


『ノートルダムの鐘』作品紹介|劇団四季


舞台劇が苦手だった私が、ここまでハマる程すばらしい作品でした。


全体感想としましては、

とにかくやばい!!!

興奮がおさまらない!!

と思って取り急ぎ感想を残したいです。


がっつりネタバレしていきますので
本編や、舞台が楽しみな人や、お話すら知らないし、ネタバレされたくない人は尚のこと絶対見ないでください。(フリじゃないです)






映画版を見ている前提です。


この舞台のお話はアニメ映画版と違ってる点がいくつかありました。でもこの要素があることによって話に厚みを持ったような気がします。


まずクロード(フロロー)には弟のジェアンがいたという点です。
映画版ではそのような存在がいなかったのですが舞台では彼がジプシーと恋に落ちるシーンが存在します。敬虔な信者である兄、クロードにとってはジェアンは大切な家族であるけど、不届き者的な存在でした。
ジェアンとジプシーの間に産まれた子供がカジモドです。母のジプシーは天然痘に倒れ死亡していたのですが、ジェアンからクロードへ子供が手渡されるのです。映画版では序盤は内容は多少違えど、割とあっさり描かれていたのでこういった理由があると納得できてよかったです。


そんなこんなでカジモドを育てていくのですが、彼の友達として存在していた映画版では3人組の石像、舞台だと多かった!あれ!?
まあ、友達は多い方がいいもんね……。
あとはエスメラルダが飼っていたヤギのジャリもいません。特別何かするわけではないですからね…。


映画でのカジモドは自分で人形を作っていたりもしていましたが、舞台ではそういうことをすることはなかったです。代わりにフロローからきちんとマリア様のお話を聞いてました。偉いなあ、カジモド。


なんやかんやで道化の祭りの日を迎えますが、さすが劇団四季!!!!!というとこがここに随所に詰まってました。
エスメラルダの踊りがすごいのはもちろん、祭りってある程度多めの人数が必要では?と思ってましたがそんなに人数いなくてもしっかり祭りでした…。人があっちこっち入り乱れていたりなど誰一人として無駄な動きしてないんですよね。当たり前なんだと思うんですが、見られているのは正面だけでなく、2階3階、そしてサイド席までいます。どこから見られても美しい、無駄の無さ…。ヒェ〜〜。

あと、セット、演出の凄さもありましたね。
個人的に舞台が苦手な理由に演出を無理にしようとするあまり、状況がうまく表現できてなかったり、ちょっとこれおかしいんじゃない?と半笑いになるようなものがあったからです。その辺の表現がさすがの劇団四季。あらゆるセットが状況によって変化をする感じがますます作品に没頭させました。

エスメラルダが目くらましをする瞬間の火花とか、いろいろすごかったんです。
でも大聖堂の上に登って外に出るシーンや、監獄の表現などが木のハシゴのようなものだけで見事に表されてるんですよ。どこに何があるってわかるんですよ。演劇に関しての知識がほぼ皆無の人間からしてみれば感想がすごいの一点に限ります。あと、語彙力が無いから。
このあたりの演出のすごさは見た人だけがわかることですね。


そして先ほどの祭りによってフロローはエスメラルダへの恋心を更に露にしていきますが、映画版より気持ち悪さ減りましたね。映画版本当に頭おかしいなコイツって思ってたんですけど。(特に罪の炎のあたりです)
また、自分が最も正しいと考えている演技がよかったです。フロローは他と違ってタチの悪いヴィランズなんですがエスメラルダへの気持ちの苦悩や葛藤を含めて映画版より濃いキャラクターでした。あと役者さんがドストライクの顔してた…。

映画版フロローはカジモドのことを嫌いではないものの家族として認めるわけにはいかないし、そんなつもりはないっていう雰囲気だったんですが、舞台版フロローは唯一の家族だったジェアンから託された子供だったからか、カジモドのことを家族として扱い、彼のことを想う演技でした。
醜い怪物だからか無下に扱う気持ちはあれど一応甥っ子だからなという親戚おじさんスタイル。素敵でした。


個人的には何と言っても「ここは聖域だーーー!!」と叫ぶカジモドの姿は名シーンですが、
舞台版は「ここは…サンクチュアリ……聖域なんだ…!」というセリフになっていました。(三点リーダーが合っているかは不明。)
より重みのあるセリフとシーンになっていました。これを聞けただけでチケット分の価値は有りですわ…。(※個人の感想です)





さて、最大の違いはラストにありました。


映画版ではエスメラルダ達を処刑しようとするところでカジモドは救い、最終的にはフィーバスとエスメラルダが結ばれます。
ところが舞台版ではカジモド、エスメラルダが抱き合っている状態で骨が発見されるのです。事件が終わった数年後の話ですが。
ええぇ!!!!???????死んじゃうの!!!!!!?????????っていう驚きしかありませんでした。

映画版では2作目でカジモドに春がやってくるのは知っていましたが、舞台版ではそうはいきません。その1作でラストにしなきゃならないんですから。だからラストが変わるだろうなという予想は私もしていました。まさか死ぬとは……。
途中めちゃくちゃフィーバスといちゃついてたんです。カジモドもエスメラルダの友達としていろいろ頑張っていました。
ところがまさかのラスト。フィーバスはどうしたんだ…。そちらも気になるところでした。


この骨、大聖堂の地下室で見つかったんだそうです。
ジプシー達はフロローに見つかった後、もし隠れ家を移動させてたならエスメラルダのみがパリに残ったことになるんですかね。
その辺ちょっとショックが大きくて後からいろいろ考えたりしました。

またラストの語りでエスメラルダとカジモドの骨を離そうとしたらカジモドの骨が砕けた、とあったんです。
なんというか彼女の最期までいたカジモドの優しさや役割を終えた儚さのようなものがあるような気がしました。
こんな読み取りで果たして合っているのかはわかりませんが…。

あれ?ふと考えて見たら映画版ではフロローだけが死ぬのに対し、舞台版フィーバス以外皆殺し感ありまくりですね。
舞台版脚本おそるべし…。





そうしてフィナーレを迎えますが、最後までわくわくとドキドキが止まらない舞台でした。なにより手汗がすごかった。
拍手は鳴り止むのがいつになるのかわからない程喝采の嵐。サイドや1階辺りはスタンディングでの拍手。
アンコールで何度もキャストさんが現れてくれるのめっちゃ可愛かった…。私はフロローさん役の役者さんに向かって全力で手を振りました。ありがとう…。推せます。



とってもざっくりとした感想や内容でしたが、取り急ぎなのでこのへんで…。
機会があれば別の舞台も行きたいですし、なんならこのノートルダムの鐘今度はS席で見たいです。



舞台ってすごいなあ、と考えを改めさせられる作品でありました。たまたま見たアニメ映画だったとはいえディズニーや劇団四季にとてつもない感謝をしたいです。個人的には音楽が最も好きなのでアラン・メンケン氏にも特に感謝を。皆様もよければ横浜まで足を運んで観てください。
あーーー楽しかった!!!! それでは!!!!!